アパート建築Q&A

アパート建築の流れと支払いのタイミング

アパート建築は、設計図を作成する「設計期間」と、マンションを建てる「建築期間」の2つの大きな流れがあります。
アパート建築の流れを簡単に説明します。

1.設計期間
基本設計
実施設計
☆いつ着工すればいいの?
2.建築期間
着工前
着工
☆工事が予定より遅れていたら?
3.支払いのタイミング

schedule

1.設計期間

基本設計(約1か月)

アパートを建築するためには、まず「設計」をします。
相談中におおまかなプランは決まっていると思いますが、実際に建物を建てるため、より精緻な設計をすすめます。
これを「基本設計」といいます。

一般的に、設計事務所または設計事務所を兼ねた工務店と「設計契約」を結び、「基本設計」がはじまります。

始めのプランを元に、間取りなどの要望を追加したり、変更したり、全て決めるまでが「基本設計期間」です。

実施設計(約1か月)

アパートを建てる許可を得るためには「建築確認申請」が必要です。
申請に必要な図面を作ることを「実施設計」といいます。
確認申請のために、数百ページの書類を作成します。

基本設計で作成した建物の間取り、意匠図だけでなく、建物が構造上適正か確認する構造計算や、大規模の建物なら設備図も作成します。

実施設計の書類をそろえてから、確認申請を提出します。
確認申請の許可がおりるのに、1か月程度かかります。

☆いつ着工すればいいの?

賃貸の繁忙期である年度末にあわせ、12月下旬から2月上旬頃にマンションが完成すると、客付しやすいと言われます。
2月に完成させるには、9月に着工、6月には設計を始めることになります。

ただ、現在は繁忙期だけに賃貸需要が集中するわけではありません。
年間を通して需要はありますので、時期にこだわりすぎて建築時期を先延ばしにしたり焦ったりする必要はありません。

入居者さんに喜ばれる、優れたプランで建てることが重要です。

2.建築期間

着工前

確認申請がおりると、いよいと建築がスタートします。
しかし、建物を建てる前に必要な作業もあります。

古いアパートや家が建っていることが多いので、まずは建物を壊す解体工事をします。
更地になったら、計画したアパートを建築しても問題がないか「地盤調査」をします。

問題がなければ基礎工事に着工できますが、地盤の強度が足りず建物が傾くおそれがあるなどの問題が見つかれば、「地盤改良工事」を行います。

「解体」と「地盤調査」は確認申請期間中でもできます。
「地盤改良工事」は確認申請がおりてからになります。

地盤改良工事に1~2週間くらいかかります。

着工(約6か月)

着工から完成までは、木造でおよそ6か月が目安です。
鉄筋鉄骨コンクリート造の場合は6か月+1階あたり1か月と言われています。

建築中は、少なくとも月に一度は工務店とスケジュールの確認をします。
現在はどの段階か、今後の予定は順調か、何か問題はないか、項目をひとつずつチェックしてください。

「自分のアパートが建つ!」のですから、現場にも足を運びましょう。
スケジュール通りに進んでいるのも嬉しいですし、柱が立った、壁ができた、など、形に見えるのも嬉しくなります。

嬉しい気持ちをぜひ現場のみなさんへ伝えて、コミュニケーションをとってみてください。
缶コーヒーやおやつなど、ちょっとした差し入れも喜ばれますよ。

☆工事が予定より遅れていたら?

天候の影響などで、どうしても工期の遅れる場合があります。
どのくらい遅れているのか確認し、工務店に全体のスケジュールを修正してもらいましょう。

スケジュールを修正せず、場当たり的に帳尻を合わせようとすると、しわ寄せが大きくなっていきます。
初めから余裕を持ったスケジュールにすることもポイントです。

基礎から建築、内装まで同じ人が作っていくわけではありません。
過程によって専門の業者にお願いします。
業者もいくつかの現場をかけもちしているので、スケジュール次第では他の現場を優先し、さらに工期が遅れる可能性もあります。

※アパート大家ドットコムの紹介する工務店さんは、工程管理もしっかり出されていますし、専門業者さんとの信頼関係も築かれています。

工務店インタビュー
アパート建築と経営に詳しい – アヴェントハウス
プロからのオーダーが7割 – ビラハウジング

3.支払いのタイミング

完成前の「着工」、柱や屋根の骨組みができる「上棟」、「完成」の3回に分けて支払うパターンが多いようです。
また、着工前に工務店と「建築請負契約」を結び、契約時に何割かの支払いをする場合もあります。

工務店への支払いは3回または4回となります。
基本的に費用全額を支払い回数に応じて3等分、または4等分して支払います。

まれに、「最初に全額支払うなら、割引します」という工務店があるようですが、あきらかに自転車操業で資金繰りの厳しい工務店です。
よく見定めてください。